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昭和二十五年四月。国内では長びいた占領に対する反発が反米感情に転化する萌を見せ、また独立をめぐっては多数講和論と全面講和論が激しく闘っていた。蔵相池田は安全保障に関する極秘の「重要提案」を胸に「財政経済の視察」名目で日本を出発する。この一行に秘書官として加わった宮沢が、そのさいに実見した事実を中心に、講和条約・安保条約成立期における対米交渉の裏面を記す第一級の戦後史秘録。

目次 ：第１章　ジョゼフ・ドッジとマッカーサー司令部；第２章　ワシントンへの密使；第３章　運命の講和会議；第４章　メキシコにおける日米会談；第５章　ワシントンの池田・ロバートソン会談；第６章　吉田首相最後の渡米

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